『ブレス』自分に自信のない高校生がメイクアップアーティストに挑戦

漫画

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今回ご紹介するのは、高校生がメイクアップアーティストに挑戦する漫画『ブレス』です。

作者は園山ゆきの先生。

「次にくるマンガ大賞2023」11位にも選ばれています。

登場人物

宇多川アイア(うたがわ あいあ) 

モデル経験があるイケメン高校1年生。

メイクに興味があるが、才能がないと否定されるのが怖くて夢を諦めた過去がある。

一見クールな印象だけど、メイクのことになるとひたむきで一生懸命になる性格。

炭崎純(すみさき じゅん) 

アイアと同じクラスの女子。

学校では面倒な役を押し付けられてしまう、おとなしいキャラクター。

他人の目を気にしてそばかすや高身長を隠すように過ごしている。

密かにモデルのウォーキングの練習をしていたり、怪しい中華料理屋(雀荘?)でバイトしているなど謎が多い。

大屋輝(おおや ひかる) 

通称ダイヤ。

アイアたちの高校のOBで、元々アイアと同じ事務所の先輩でもあった。

モデル兼メイクアップアーティストでアイアの憧れ。

両方とも諦めたアイアにとっては、一番会いたくない人物になっている。

ストーリー

自分に才能がないと傷つくのが怖くてメイクアップアーティストの夢を諦めた宇多川アイア。

背が高く、学校では目立たないように過ごす地味な存在の炭崎純。

クラスから半ば押し付けられる形で、ふたりは文化祭のコンテストに出場することになる。

当初はアイアがモデル役で炭崎がメイク役。しかし、アイアがメイク好きだと知った炭崎はお互いの役の交換を提案。

未経験者がモデルなんてできない、と提案に消極的なアイアだったが、炭崎の意外な魅力を知りふたりで文化祭に挑むことを決める。

見どころ

正反対な二人の関係性

見どころはメイクを通して描かれる、アイアと炭崎の関係性。

元モデルでキラキラしているアイアと、クラスでは地味な存在の炭崎。

一見正反対のふたりですが「自分がやりたいことではなく、人から求められたことをしてしまう」という共通点があります。

ふたりが出会ったことによって、アイアはメイク、炭崎はモデルと自分が本当にやりたい夢に向き合うようになります。

少しずつお互いを理解してきたふたり。この後、アイアがどのようにして炭崎の魅力を引き出していくか楽しみです。

繊細で迫力のある絵とテンポの良い展開

絵が綺麗なのもこの漫画の大きな魅力です。

題材がメイクなだけに色の見えない漫画というフォーマットは不利なはずなのに、それを感じさせない表現力があります。

そして、話がテンポよくトントンと進むのも心地よいです。

ふたりの心情はしっかりと描きつつ、ストーリーはどんどん前に進んでいくので、読む手が止まらなくなります。

このひと言!

メイクをテーマにした漫画『ブレス』。

この漫画を読んで私の心に残ったひと言はこちらです。

「みんな私にモデルなんて期待してないでしょ」

引用:漫画『ブレス』(園田ゆきの)

これは、アイアが「なぜモデルを立候補しなかったのか」という質問に対して炭崎が答えたセリフです。

この言葉を聞いたアイアは、炭崎に自分と重なるものを感じてメイクにチャレンジすることを決めます。話が大きく動き始めるきっかけとなる重要なセリフです。

勇気をもらいたい人におすすめ

この漫画は、まわりの期待に応えることを優先し自分を抑えていた高校生ふたりが、本当にやりたい自分の夢にチャレンジする物語です。

ブルーピリオド』や『海が走るエンドロール』が好きな方はきっとハマると思いますよ!

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