ついに最終回を迎えたジークアクス。
毎週配信されるのを楽しみにしていたし、その度に職場の人と最新話の話をするのが面白かった。「今週のジークアクス見た?」で始まる会話は、まるで小学校時代に戻ったみたいで、その体験も込みで楽しめた作品だった。
以前の記事でも書いたけれど、私は過去にファーストガンダムにチャレンジしたが、リタイアした苦い経験をもつ。今回はそんなガンダム途中離脱(エヴァは結構しっかり見ていた)おじさんである私が、こまかい考察は抜きに表面を薄くなぞった感想をお届けしたいと思う。
ジークアクスの面白かったところ
オープニングがかっこいい
オープニングが良いアニメっていいですよね。作品の期待感を一気に上げてくれる。
オープニング曲が米津玄師『Plazma』のジークアクスも、この作品の特徴である「疾走感」が表現されていてとても良かった。特に冒頭のマチュとジークアクスが走っているシーン。ピッチは違うのに動きはシンクロしていて、何度見てもワクワクしてしまう。
米津玄師が歌う『もしもあの改札の前で/立ち止まらず歩いていれば/君の顔も知らずのまま/幸せに生きていただろうか』(米津玄師:『Plazma』)という歌詞も、マチュとニャアンのことを歌っているようにも感じるが、「あの時、君に出会わなければ幸せだったのか」というメッセージだと捉えると、シャアとシャリア・ブル、シュウジとララァ、シャアとララァ、といった様々な人間関係にも当てはまる気がしてくる。さすが、天才米津。
少しでも気を抜くと置いていかれるスピード展開
最後の最後まで「本当に12話で終わるのか?」と思っていたけれど、本当に終わらせてしまったジークアクス。そのスピード感はすごかった。制作側の「わからないところはわからなくていいから、とりあえず信じてついてきて」という潔さを感じて清々しいほどだった。
だからといって、長年のガンダムファンにしかわからない「一見さんお断り」的な疎外感は私は感じなかった。たぶんきっと多くのガンダムおじさんたちも、そのスピードに振り落とされそうになっていたと思う。視聴者みんなで毎週必死にジークアクスにしがみついていたのだ。
私が特に好きなスピード展開ポイントは、最終話でマチュとニャアンがMAVを組むシーン。
マチュ :「シュウジを倒す!!」
ニャアン:「やめて!!」
マチュ :「ニャアンも手伝って!」
ニャアン:「マチュ!」
即決。これがニュータイプか。
あとはジオン軍の「ギレン総裁」という、明らかに重要人物もすぐに暗殺されてびっくりした。
カオスすぎる最終回
先述したマチュとニャアンのシーンもそうだが、ただでさえスピード展開の物語が最終回ではさらにギアを上げてきてカオスだった。色々起こりすぎ&情報量多すぎ&展開早すぎのジェットストリームアタック。(覚えた)
最後のバトルは「ジークアクスとエヴァ初号機が巨大ガンダムに立ち向かっている」としか見えなくて思わず笑ってしまった。あれは何かのメタファーだったのだろうか。
物語の終盤、アルテイシアがジオン軍を継いだことはわかったけど、そもそもアルテイシアって誰?そんな人登場してたっけ?
ジークアクスのイマイチだったところ
専門用語・登場人物が多すぎる
劇場版の感想でも書いたけれど、とにかくガンダムには専門用語が多くて覚えられない。しかも次々に登場する新しい人物も追い打ちをかける。その流れは物語の後半でも変わらず、ジフレド、イオマグヌッソ、ゼクノヴァ、シャロンの薔薇…などなど、新しい単語がバンバン出てくる。(言葉のセンスがいちいちカッコよくて中二心をくすぐる)
この点に関しては、私はもう完全に諦めて流れに身を任せた。わざわざ勉強しなくても、案外なんとかなったと思う。
マチュとニャアンのMAVをもっと見たかった
物語の最終話。せっかくマチュとニャアンが和解をしてMAVを組んだのに、あまり時間が割かれず残念。個人的にはこの作品のハイライトのひとつだと思うのだけれど。もっと二人が協力して戦う姿が見たかったな。というか、ニャアンにもっと活躍してほしかった。
余談だけど、ニャアンのほうが主人公っぽくないですか?もちろんマチュのキャラは大好きなんだけど、平成の価値観では陽キャで恵まれた環境にいるマチュより、孤独でうじうじしているニャアンのほうが主人公キャラっぽい気がする!(シンジ君の影響か)
まとめ
マチュの「よくわかんないけど、なんかわかった!」は名言だと思う。この作品を見事に総括している。最終話を見終わった私も今、同じような気持ちだ。
ジークアクスは大満足で完走したが「じゃあ改めてファーストガンダムから見直すか?」と言われれば、たぶん見ないだろう。ごめんなさい。いかんせん長すぎるのだ。
でも、今年の年末に続編が公開予定の『閃光のハサウェイ』は見てみようかな、という気分にはなった。そしたらまた感想を書きます!
ではでは。
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